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ポリファーマシーに関するナラティブレビューがJGFM誌に掲載されました!

 ポリファーマシーに関する総説論文を共著で執筆させていただきました。2021年5月28日付で『Journal of General and Family Medicine(日本プライマリケア連合学会誌《英文》)』に掲載されています。


Title:A narrative review of evidence to guide deprescribing among older adults Published :JOURNAL OF GENERAL AND FAMILY MEDICINE, May 2021 DOI:10.1002/jgf2.464 Authors:Kenya Ie, Shuichi Aoshima, Taku Yabuki, Steven M. Albert

先進諸国において、薬剤の処方剤数は経時的に増加し、ポリファーマシーと呼ばれるような状態の人は増加傾向にあることが報告されています。しかし、このことはまた、多くの疾病について診断し、薬物治療が行えるようになった医療の発展の軌跡でもあり、潜在的な健康リスクについてよりきめ細やかな管理ができるようになったことも意味しています。「病気の早期発見・早期治療」といったテーゼに象徴されるように、良くも悪くも様々な身体症状が医療の問題として取り扱えるようになってきたということなのです。したがって、「薬がたくさん処方されているのは悪いことなのか?」という単純な問いにさえ、明確に答えることは難しいように思います。


 注意が必要なのはポリファーマシーがもたらしうる有害事象はあくまでも潜在的なリスクであるということです。今現在において副作用が発生しているのであれば、ポリファーマシーか否かに関わらず至急に対処すべきでしょう。他方で、将来において発生しうる潜在的なリスクについては、どのような介入を行うことが適切なのか、実のところよくわかっていないというのが現状なのです。


 この総説論文では、多剤併用を巡る問題とその介入アプローチについて、これまでに報告された知見を整理し、日本における文脈を考慮しながら、どのように向き合っていけばよいか、その視座を考察しています。

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